【 日本は農耕民族?? 】

世界の中で一番縄文文化が長く続いたと言われているのが日本。

その長さは1万5千年。

なぜそんなに長く続いたのか、これからの時代にヒントになることが必ずあるはず!ということで、いま世界から注目を浴びています。

長く続いたその理由の一つに、元々日本は狩猟民族であったこと。

氷河期が過ぎた後に偏西風が生まれ、日本の土地に四季ができたといわれています。そのお陰で四季折々の植物が山や谷に茂り、その自然のサイクルと共に生きていた頃が縄文文化。

農耕ではなく、自然のサイクルの中で狩猟をしていた日本の縄文文化がそこにあるのです。

 

【 四季折々の狩猟 】

狩猟というのは決して獣ばかりを捕っていたことではありません。

四季折々の山菜、野草…ゼンマイ、コゴミ、ノビルを摘み、またとても大きなどんぐりの木も生えていたようで、どんぐり等々土器で炊いていたであろうという炭化の痕跡が土器に見られています。

土器にはウサギのような動物の脂の痕もあり、肉やドングリを野草と一緒に炊いてアクを取り除き食べやすくしていたこともわかってきているそうです。

その野草の使い方はハーブの使い方そのもの。

ハーブというと西洋にイメージになると思いますが、ハーブとは植物の香りや働きが何らか役に立つ植物のこと。なので山菜や野草も薬効を持つものがたくさんありハーブなのです。

自分たちが生きていくうえで必要にアクを捕ったり、食べ物を組み合わせたり、発掘された土器からその時の風景が見えてくる。素晴らしい歴史に思います。

 

【 1万5千年も続いた理由を考えてみたら… 】

四季折々に自然の中に芽吹く山菜や野草を摘み、動物も捕獲しながら生きていた時間が1億5000年。

地形的に日本に四季というものができたこと、四季があったために山菜・野草が豊富で農耕をする必要が無かったこと、そこに自然の循環と代謝が自然のままで在り続けられたからなのではないかと思います。

面白いのは、縄文土器に記されている文様は自然を称える意味を持つものの可能性もあるようで。

もしかするとそこには、決して自然界に立ち入りすぎず、狩猟しすぎず、自然の形態の中で集落を作り、必要な分を必要なだけ。そんな心が根付いていた文化だったのかな…それはハーバリストの極意…なんて思うのです。

 

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